アンフェアな月

アンフェアな月-----刑事 雪平夏見

アンフェアな月-----刑事 雪平夏見

ドラマの原作と思い買いました。ところが、これは続編だったようです。ドラマもちゃんと見ていたわけではないんだけどね。
主人公は雪平夏見。検挙率ナンバー1の渋谷署の女刑事。しかも、犯人を2人も射殺している。そのことにより、メディアにも顔も売れている。化粧もあまりしないのだが、とても綺麗。(ドラマでは篠原涼子が演じていた)
ある日、交番に母親が子供がいなくなったと駆け込んだ。しかし、他の人の対応の追われていた警官は母親に対応することができなかった。それから8時間後に母親が警察に電話をしてきた。子供はいなくなったのではなく、誘拐されたのだと。子供といっても生後3ヶ月なので自分でどこかにいくことができないということ。
誘拐特別班が動き出した。さらに難事件を解決して打ち上げにはいったばかりに雪平にも応援が要請された。母親が取り乱していて男の警官とは話ができないのだ。雪平は誘拐のセオリーを無視して事件と関係のない話などをしていく。母親の狂言誘拐を疑っているらしい。しかし、そこに誘拐犯からの電話がかかってくる。「子供を返してほしければ、子供に見合うものを用意しろ。」
その誘拐事件とは別に、マンションを買ったばかりの青年の様子が描かれる。お金を稼げるようになったところで、医者に癌で余命が少ないと宣告される。死を扱った映画などを見まくっている。
雪平の考えでは、母親の狂言ではないということがわかり、誘拐犯は行きずりではないと感じる。この母親の家はお金がないからだ。そこで離婚した父親の家に乗り込む。しかし、そこにも赤ちゃんはいなかった。令状なしに家を捜査しようとしてその父親を殴るが、大麻を見逃すことと引き換えに殴ったことを帳消しにさせた。
その後は、誘拐犯から雪平に電話にでるように要請される。誘拐犯も数年前に買ったプリペイド携帯を何個も使い、身元を分からないようにしている。誘拐犯は雪平に質問をする。「人を殺すというのはどういう気持ちがするのか?」と。セオリーでは犯人を刺激することは禁止されていて、さらに電話を引き伸ばすことが要求されるのだが、雪平は普通に答える。「警察の仕事だから。正義だから。」
ネットで情報が流れてしまいテレビから取材の申し込みがあり、警察はメディアを使った公開捜査に乗り切る。ガセネタも多い中、誘拐された赤ちゃんの服を見たという情報があり、調べに行く。その近辺を捜査するとなんと6体もの少女の死体が発見された。その後、誘拐犯から電話があり、少女の死体の数を執拗に聞かれる。そして、今回は電話の電波を残したままの状態にされた。罠の可能性も考慮しつつ、電波の残るマンションの部屋に乗り込む。そこには1人の男性の死体があった。その部屋には日記があり、この殺されていた男が6人の少女を殺したことがかかれていた。ここで、雪平と特別誘拐捜査犯のリーダーは気づく。
誘拐犯は6人の少女を殺した男を摘発しようとしていたのだ。結局この男を殺してしまったのだけど。それを気づかせるために、捜査を撹乱してきていた。山中で男を見張っていたときに、母親が子供を捨てにきて、その子供を拾ってしまった。そのまま、母親の後をつけ、誘拐犯として電話したのだ。子供はちゃんと育てていた。この誘拐犯はあの取材を申し込んだテレビのプロデューサーで、雪平と居酒屋で飲んだ。そこで雪平に誘拐犯だと見破られる。余命1年を宣告されたのはこのプロデューサーだった。動機は、今まで視聴率をとるだけの番組をつくってきたが、最後に自分も何かできることを見せたかったのだと。

読んでからしばらく過ぎてから書いたので、途中の部分とか忘れているなぁ。けっこう面白い作品ではあったから、ドラマの原作の方も発見したら買おうと思う。