リーガル・ハイ 第3話

結婚式場から花嫁を連れ出した榎戸という若者ががいた。逃げるタクシーの後部座席で花嫁は不安そうだった。そして榎戸は警察に捕まった。榎戸は花嫁のストーカーだった。
古美門は事務所でテレビの取材を受けていた。古美門を勝訴請負人と紹介していた。古美門は世界から悪がなくならないことについて考え込んでいるポーズをしていた。高額な弁護士費用をとると聞いたと質問されたが、ケースバイケースで私達弁護士の使命は人の心に寄り添うことで金儲けではないと語った。ここで取材が一旦止まると、突然キャラが変わり左からの方が顔の写りがいいなどと言い出した。黛が国選弁護に行くというと、貧乏人がどうこうなど嫌味をたくさん言った。
黛は拘置所で榎戸に監禁の事実や待ち伏せ・付き纏い、ストーカー規制法違反で付き纏い禁止命令を無視した理由をなどを質問した。爪を噛んだまま何も答えない榎戸。黛は罪を認めた上で情状酌量を求める方針でいくと言った。それにも無反応だった。
古美門事務所では、古美門はダスティン・ホフマンがストーカーだったなどと言い、黛にストーカーや下着泥棒の案件などばかり対応し、変態の女神になれば人気がでるだろうと笑った。取材撮影はまだ続いていて、訴訟に取り組み依頼人と接する姿が欲しいと要求された。そこにはっとりが依頼を持ち込んできた。
裁判所で準備をしている黛の元に、大学時代の恩師である相沢が現れた。担当の久保検事が大量不良でピンチヒッターで戦うことになった。
古美門事務所には依頼人である東京ゲッツの大ファンのおばさんが来ていた。ヤジが汚いとスタジアムから強制退去させられ腰を捻挫したらしい。球団を訴えて慰謝料1500万とりたいという。おばさんは庶民はお金を払えないが助けてくれるかと泣きつくと、テレビを気にしてか古美門は当然ですと引き受けた。
榎戸の第1回公判になった。黛は大学時代の相沢にほのかな憧れを持っていたことを思い出しいていた。起訴状に対しても反応しない榎戸であったが、黛に起訴状についてのことを認めるかどうか質問された時に、榎戸は無罪を主張すると言い出した。黛は次回まで持越しにしてくださいと頼んだ。
拘置所で榎戸と黛は話し合う。勝手に無罪を主張されると困ると黛は言った。榎戸はストーカーではなく花嫁のみゆきと榎戸は付き合っていて、結婚するつもりだったと言った。榎戸は工場に務めていて、銀行で働いていたみゆきと銀行で出会った。それから時々バスで会うことになり、家も近くなことが分かり、彼女の仕事終わりに待って一緒に帰ったり、朝待っていて一緒に通勤するようになって、愛を深めていった。大学時代からつきまとう奴がいて、そいつに別れるように話に言ったが、結婚式を強行され連れ出すしかなかったと語った。
古美門事務所では黛がそのことを服部に話し、それをストーカーと呼ぶんですよねと同意を求めていた。無罪にするのは無理だと泣きそうになっていった。古美門は無罪にする方法は17通りも浮かんでいるが教えてあげないというと、黛も古美門の野球の無茶な裁判についての嫌味をいって対応した。古美門事務所に所属する限り、負けは許されないと古美門は黛に言った。
三木法律事務所では、部下の井手が自分のポテンシャル的に何でもできると言っていた。じゃぁやってみるかと古美門相手の野球の裁判を件をだしてきた。当然勝てると意気込む井手に負けたら死をもってつぐなうかと三木はこわい顔で言った。
榎戸の第2回公判では、榎戸に付き合っていたという内容を確認していた。通勤のバスのデート以外は他にないといった。そこでお互いの愛を深めプロポーズをし、みゆきの答えはうれしいけど大学時代から付き合っている彼氏が別れたいけど別れたくないという返事だった。でもそれは彼氏が無理矢理やっていることで、榎戸をストーカーに仕立て上げたという。
裁判所の外では裁判前の古美門の取材が続けられていた。そして、第1回の公判に入る。おばさん(望月)によるヤジの再現が行われていた。良いプレーは褒め、悪いプレーは野次るのは当然で、強制退去されるものではないという。裁判官の質問では球団側では入場料の返還には応じたが、常識外の慰謝料の請求額についての説明を求めていた。強制退去での腰の捻挫の治療費で500万、望月さんの夢は野次語録という1冊の本を出版する予定でそれが売れるはずが、今回の強制退去による恐怖と腰の怪我で野次を言えない体になってしまった慰謝料として1000万の合計1500万という説明だった。
榎戸の方は相沢により榎戸への質問が行われていた。みゆきの態度は暴力などによる洗脳で行われていて、連れ出すしかなかったと言った。ストーカーはあっちだと言った。相沢の弁護では榎戸の側が強引で恐怖で仲良くしているような振りをするしかなかったんだろうと言った。続けて榎戸の恋愛経験、引越しの理由がみゆきと知り合った頃であることなどをあげていた。黛は相沢に憧れていた大学でお茶したことなどを思い出していた。裁判後には情状弁護に切り替えたほうがいいと、相沢は黛にすすめていた。古美門は悪影響があるので黛にはもっと合う法律事務所があるだろうとも言っていた。
古美門事務所では、裁判にカメラが入れないので井上雄彦に裁判のスケッチを頼もうかなんて話をしている。そのついでで黛にも古美門についての印象をインタビューしたが、尊敬しているなど良い言葉はでてこないどころか、逆に嫌いだというテレビで写せないようなアクションまでしていた。
三木法律事務所では井手が捻挫の治療費20万くらいで手をうてるだろうと自信満々に言っていた。
野球の第2回公判では井手がフィギィアスケートやクラシックコンサートでの野次の強制退去の例をあげ、それは妥当だと言った、古美門はプロ野球は観客の鳴り物や野次や応援などを含めて全員で盛り上げていくことで試合を作っていく。野次などができず強制退去になるのは憲法表現の自由の侵害だと訴えた。
黛は苦戦している裁判についてに服部のすすめで、古美門に助言を求めたが、話しかけた瞬間に断ると突き放されてしまった。
榎戸の第3回公判が始まる。証人としてみゆきの友人が来ていて、みゆきと花婿の牧野とは結婚前提の付き合いをしていて、榎戸と付き合っていたのありえないと言った。相沢は榎戸に思い込みではないかと質問したが、似顔絵をプレゼントや普段笑顔でいることなどで反論していた。黛は相沢にバレンタインデーにチョコレートをあげたことや、クッキーを作ってきたことを思い出していた。裁判が終わると古美門は実は傍聴席にいた。自分の裁判に早く着きすぎてしまったと言い訳したが、実は心配しているようだった。相手検事を意識し過ぎで本来アピールする相手は裁判官だろう、相手検事と何かあるのかと見透かされていた。
野球の第3回公判では、井手が野球の試合で野次が表現の自由の問題に発展したことはないと説明していた。それに対し、古美門は前と言っていることが違い表現の自由など問題ではなく、野次が試合の妨げになっていたか周りを不快にさせていたかが問題だと言った。東京ゲッツのファンは望月さんの野次に対する意見をまとめてあり、野次はむしろ試合を盛り上げていたことになった。焦る井手に古美門は若い目をつぶさないでくださいと裁判長に頼んで、自ら若い目を摘み取っていた。
拘置所では黛が次回のみゆきの証言により決定になるだろうと榎戸に話していた。榎戸側も自分の思い込みだったのかと弱気になっていた。それで黛は自分の好意が相沢に届いていなかったことを思い出していた。本当に告訴するほどだったのか、お互いの行き違いではなかったかとみゆきに聞きに行ったが、牧野に遮られてしまった。
古美門の事務所にまたあの若者が夕食を食べに来ていた。蘭丸という名前で調査を専門にしているらしい。今回は野球の裁判について調べていたらしい。黛にもギャラをくれれば調べるよと名刺を渡していった。古美門は黛に死に物狂いで無罪を取りに行っていないと注意を受けた。どんな汚い手を使っても無罪を勝ち取るのが仕事だと教えた。黛は無実と信じ切れないと言った。弁護士の仕事のあり方について黛は古美門と意見が違っていた。服部は最近バスでいつも同じ場所に座っている女子高生と自然に仲良くなり、メールのやり取りをするようになったが、ギャル文字や絵文字が解読できないと黛に話しかけた。
昨日の服部のことをヒントに黛は榎戸とみゆきが出勤に使っていたバスに乗って調べることにした。バスの中でお客さんに写真を見せ2人の様子を質問すると、お似合いのカップルでとても仲良さそうに見えた。似顔絵をプレゼントしたときはとてもうれしそうに大切にバッグにしまっていたと語っていた。加賀蘭丸の名刺をだし何か決意をする。その後引越し業者に混じっている蘭丸の姿があった。
野球の第4回公判では、望月が東京ゲッツの選手の情報について言っていて、いかに選手を愛していたかと証明していた。古美門の手元には蘭丸の調べた今回の裁判長の近況や性格などがあり、古美門は裁判長の効果的な言葉を選んで攻めていった。裁判長は涙ぐんでまでいた。望月をスタジアムから退去させたことは球団から母親を奪ってしまったことだと、母親を取り戻す手助けをすると思って欲しいと畳み掛けた。裁判は勝ち1000万の慰謝料になった。
井手は三木法律事務所で三木に怒られていた。歴史的敗訴として、沢木が拳銃を取り出してきて井手を押さえつけた。なんとか逃げ出した井手。
古美門事務所では、望月が古美門にお礼を言っている場面が撮影されていた。そして、悪は無くならない、誰かの心の平穏をとりもどせるなら、僕達の仕事も意味があるのかもしれないと、古美門はまとめた。そこで撮影は終了した。加賀蘭丸の使用料は黛の給料から引いておくと少し成長した黛にうれしそうでもあった。
榎戸の最後の公判では、みゆきが謝罪の言葉はなかったと言った。黛はみゆきに正直な気持ちだけを確認したいと質問を始めた。結婚式当日榎戸が連れ出した時に拒むこともできたはずはずだが、突然過ぎてなすがままであった。似顔絵を受け取った時の様子とバスでの仲の様子を質問した。似顔絵はもらった当日気味が悪いのですぐに捨てたと証言した。しかし、今回の引越しで裁判に不利になると思い捨てていた。本当に榎戸に好意を抱いていなかったのかと迷惑だったのかと何度も質問した。その度にみゆきは完全に否定した。黛は自分と相沢についてのことと重ねあわせ、堅苦しい相手とばかり接しているので、ほっとできる相手として榎戸に少しは好意があったのではないかと質問した。似顔絵を証拠として提出しようとすると、榎戸はそれを強く止め自分がストーカーでみゆきさんに付きまとい拉致したと認め謝罪した。黛は自分の過去と重ね泣いてしまっていた。
裁判は負けてしまった。古美門事務所を解雇になるところであったが、依頼人が自ら望んだ有罪なので今回は免責だと古美門は言って去っていった。相沢検事は成長した黛を褒め、弁護士ではなく検事になったほうが良かったと言った。古美門は黛に今度は僕が相沢を叩きのめす、何が食べたいとはげましていた。トムヤムクンと答え、古美門事務所でトムヤムクンを食べた。
古美門の番組が放送された。テレビでは太って見えると古美門と黛は自分の姿を見て言った。悪はなくならないのくだりで番組が終わったかに思えたが、最後に服部の「弁護士とは法を司るナイト」という言葉で締めくくられていた。古美門は不機嫌になりディレクターに電話すると言った。