タイムスクープハンター 第4シーズン 第11話「爆裂!海賊列島の戦い」

1589年(天正17年)6月4日、これから記録を開始するというところで爆発に巻き込まれた。いつもと違う展開で話が始まる。瀬戸内海に浮かぶ小さな島では海賊たちによる略奪事件が頻発していた。治安部隊がその捜査に乗り出そうとしていた時に攻撃を受けた。今回の取材対象は海賊の鎮圧を命じられた戦国の兵士たち。
海岸の崖を慎重に登る兵士たち。崖の上からは海賊たちが爆弾を投げ込んでくる。鎮圧部隊にも犠牲者がでながらも銃の扱いに長けた精鋭が1人また1人と海賊を倒していく。敵の数が少なくなったので突撃をしかけた。そこに敵の爆弾が目の前に落ちてきて、あわてて敵に投げ返したことで敵を撃退できた。今回の隊長は鬼武修理、海賊衆という海の侍。海賊衆とは大名と主従関係を持った海の侍集団で、水軍ともよばれる。通行料の徴収や船舶の警護などを行う。鬼武に取材をする。陸での戦闘はあまりないが、今回は賊船を重ねていたため止むを得ず成敗に来た。関白の命令を無視し略奪行為などをしていたので成敗も致し方ない。賊たちの略奪した品物を回収すると宝物の他に焙烙玉(素焼きの入れ物に火薬を入れた爆弾兵器、村上水軍が得意としていた)もでてきた。しかし、鬼武たちの水軍から焙烙玉が略奪されたという話は聞かなかった。任務完了で崖を降りていく部隊。
崖の下には2人の兵士がいた。城下から鬼武が仕える殿からの使いの伝令だった。賊船の襲われた商人によるとこの島の北の臥龍ヶ裏から船がでてきたという話だった。賊がこの島を隠れ家にしている可能性が高い。鬼武は疲れているが真偽を確かめるために臥龍の村に向かい山を登りはじめた。このような海賊が多かったので賊船禁止令というものがでていた。これは豊臣秀吉が海賊に向けて発布し、許可無く関所を設けて船舶を襲う賊船好意を禁止したものだった。
日暮れが来たので野営をすることになった。米を乾燥して固めたものを携帯食として食べた。伝令の1人が鬼武の前の戦闘の勝利を見て、戦の戦い方を教えてもらおうとしていた。伝令は戦で手柄を立てるために兵法書を読み勉強しているらしい。今まで戦の経験はないようだ。
翌朝5時に部隊は再び動き出した。山の道を下ってくる1人の男がいた。警戒を強める部隊であるが、男は牡蠣の行商人だった。鬼武は素性を明かさない男を切ろうとしたが伝令が止めた。島の掟と家の作法で争う伝令と鬼武であったが、その間に男が逃げ出した。牡蠣の箱から煙がでているのに気づき中を確かめると焙烙玉にすでに火がついている状態だった。網が身体に絡みついた兵士の1人が焙烙玉ではじけとんだ。その死体を山に丁重に葬るように命令した鬼武。男が鬼武たちを狙っていたことがわかった。
1時間歩いたあと、谷間の村を発見した。しかし、そこは無人だった。ようやく見つけた老人に問いかけたが老人の草をすりつぶしているだけで何も反応がない。老人には見張りをつけさらに捜査を続ける。建物の裏にヨモギ畑を見つけた。鬼武は家の床下の土を掘り返すように命じた。ヨモギを土中で腐らせることにより、煙硝の材料にしている可能性があった。硝石が見つかった。他には樽から煙硝の後、硫黄、炭、素焼きの器など焙烙玉の材料がどんどん見つかった。この村は賊とつるんでいて焙烙玉の生産をしていた。
とそこでさっきの老人が逃げ出した。まだ伝令たちの侍の流儀と鬼武の島の掟でぶつかった。老人に呼びかける伝令。しかし、発砲され伝令は撃たれた。老人は囮であり、いろんな方向から賊により発砲された。強行突入して賊を倒したが、賊は焙烙玉で自爆攻撃をした。火縄銃の弾もついに切れた。鬼武が突入し刀で切り込む。全滅させたかと思った時、道で会ったの行商人風の男が現れ焙烙玉を奪っていった。追いかけると別の賊が現れ発砲してきた。味方が撃たれたがその人は焙烙玉で自爆し、敵の賊も倒した。
戦いが終わった鬼武はこの惨状を見て、どの兵法書にもこんな現実は載っていない、所詮絵空事だと説いた。このむごい姿、血の臭いが本当の戦だと伝令に教えた。
その後の取材によると鬼武たちは関が原の戦いに参戦した。伝令2人は後方支援に徹し生き残った。しかし、鬼武は敵の集中砲火を浴び戦死した。