ノートPCにコーヒーをかけてしまってなんとか対処した事件

3年くらい使っていた愛機 lenovo G550のキーボード部分にコーヒーをぶちまけてしまいました。コーヒーはブラックでボトル缶のような口の広い蓋をできるタイプ。開けたばっかに近かったので150mlくらいとかなりの量がかかってしまいました。lenovoというかIBMThinkPadだったらキーボード部分に水をかけてしまっても排水できるようになっているとかでいけるかと思いましたが、lenovoThinkPadシリーズでもないのでそうはいきませんでした。
かなり間違った対処もしてしまったのですが、一連の騒動を記録したいと思います。こういう時の対処法を知らないとけっこうやばいことになるので、要所だけでも押さえておいたおいたほうがいいようです。最後に対処をまとめましたが、それも正しいとは限らないので、こういう状況もあるかくらいで見てほしいです。


コーヒーをぶちまけましてかかった瞬間こいつはやばいと近くのティッシュでコーヒーを吸い取る。しばらくは電源もついていてマウスなどの反応していたのですが、とにかく紙の量が足りないのでトイレからトイレットペーパーを拝借してきている間に電源が落ちていました。これがまず間違いの第1歩。まずはシャットダウンして電源コードを抜き、マザーボードなどの基盤がショートしないようにすることが肝心なようです。
そして、ある程度水分が吸い取れたところで大丈夫かどうか不安で電源をつけてしまいました。これが間違いその2。水分が移動してどうショートするかわからないので、水分が完全に乾くまでは電源は入れないのが良いらしいです。分解できる機種の度合いやかかった量によっても違うようですが、丸1日くらいは乾くのを待つのがいいとか。
電源が入ったのもつかの間、ログイン画面までいったもののいつも通りのパスワードを入力してもログインできない謎の減少から、キーボードの当たりがやばくなったかと思いました。しかしパスワードが******のように表示されていて、どんな文字が打てるのかを確認することもできない。しょうがないのでシャットダウン。そして、再起動すればいけるのじゃないかというよくわからない理屈で起動し、ログイン画面まできてどうしようか迷っているところで電源が落ちました。ここでとにかく乾くまで放っておこうと決めました。
会社にいましたので他の人に対処を聞いて、とりあえずキーボードや横部分などがあらかた拭けたら、ノートPCをひっくり返してハードディスクを取り出しました。ここまでは水分は侵入していないようです。ということは最悪ノートPCがダメになってしまったとしてもデータはとりだせそうです。電源コードを抜き、バッテリーもはずしました。それから開けられる部分はドライバーをつかってでも開けてみて水分をとにかく吸収。キーボード側から基盤に水分がいかないようにひっくり返した状態で放置しました。
さて、こういう修理にもっと詳しい会社の人が来たので対処を手伝ってもらいました。キーボードもはずしてみました。キーボードのボタンと基盤の間にはプラスチックの板があったので、下の基盤まで水はいっていないかと思いましたが、取り外してみるとけっこうコーヒーの水分で茶色い。とにかくまた水分をトイレットペーパーで吸収。この段階でこのPCはダメだろうと覚悟しまして、次のPC選びに入りました。乾いた後に動作確認はするつもりではあるのですが、前から買い替えを検討していたこと、今の仕事の時期的にPCがないとまずいことなどがあり、先を見越してうごかないといけない状態でした。ついでにもしPCがうまく何も問題なく起動したとしてもコーヒーくさいPCもなんだか嫌です。とにかくここでようやく丸1日放置という状態まで来ました。


次の日にバッテリーやキーボードやハードディスクをつけて起動したら、見事に起動しました。あれ?いけるのかな?とちょっと思ったのですが、キーボードが効かない。これはキーボードの辺りがショートしたのか、はずしてつける段階でちゃんとはまっていないのかわかりませんでしたが、壊れている可能性を考慮し、USBキーボードをさして確認作業を続けました。ドライバインストールでしばらく待ってキーが入力できることが確認できたのですが、今までのパスワードを入力してもパスワードが間違っているとエラーがでる。さてはaを押すとbと認識されているようなキーボードの信号のエラーかと思い、なんとか******部分でなんと入力されているか解明しようとしたのですが、そういうテキストエリアすらでません。ログイン時のユーザー選択は1人だけで決定されていたのです。
ここで再起動し、F8ボタンを押し続けてから、セーフモードのadminでログインしようとしたのですが、adminを選択することすらできない。よくわからん。その辺りをごにょごにょ試してなんとかコンソールが開けたので、キーボードを文字が間違っていないかを入力して確認したのですが、信号の間違いもないようです。ある意味余計に納得のいかない謎になりました。パスワード部分だけソフトウェア的に壊れたということになるでしょうか?手伝ってくれた人もこんな症状は初めてとのことでした。日にちを指定してシステムの復元をしたのですが、ちゃんと完了することはできませんでした。
さてadminになれないと打つ手はないと思っていたのですが、セーフモードのどれかで普通の今までのユーザーを指定し、パスワードを入力したらログインできました。ますますもって謎。しかし、こう言ってても仕方がないのでデータ取り出し作業に取り掛かります。ログインしてデスクトップでブラウザなどを見ても普通に動く。ほとんど壊れておらずシステムの一部だけおかしいようです。あと確実におかしいと分かったのでセキュリティソフトとしてカスペルスキーを入れていたのですが、これのファイルが壊れていることだけでした。adminや使用ユーザーのパスワードをコントロールパネルから削除して、パスワードなしでログインできるように設定を変更しました。
さてここからがデータの救出になります。というかデスクトップまでいけているので、次のPCに移行するためにバックアップをとるのと同じ作業になります。元々バックアップ用に買ってあったがまだ使っていなかった外付けハードディスクをUSBでつなぎました。というか日頃からバックアップをちゃんととっていれば、こんなにあせることもないのですけどね。とは言ってもすべての部分にバックアップ取るのかや毎日なのかのスケジュールなどは難しいところです。さて、僕はシステムエンジニアってやつなんですけども、あんまり新しいものなどに興味がなくいろいろインストールしているわけではないので、バックアップするのも簡単でした。それらの細かいバックアップや復元はまた別の記事にしたいと思います。とりあえずバックアップしたのは、デスクトップに保存してある仕事用のテキストファイル、firefoxの設定、Thunderbirdの設定、sshの鍵、音楽データや画像データなどの趣味系と言ったところでした。puttyを使っているのでそれらの設定を全部新PCに移行しようとも思ったのですが、今は使っていない接続先などもあるのでこの際新PCでは最初から必要なものだけにしようとやりなおしはやめました。


という戦いをしました。一応、正しそうな対処をまとめると、
1、できれば電源が落ちる前に、安全にシャットダウンを行う
2、電源が落ちてしまっても、安全にシャットダウンできても、完全に乾くまで(丸一日くらい)は電源を入れない。
3、通電をなくすために電源コードは抜いておく。
4、水分を拭き取ったり吸収したりする
5、ハードディスクをはずし、最悪データは救出できる状態にする。
6、ついでにバッテリーもはずす。
7、キーボードをはずしたり、基盤に水分がいかないようにわざとひっくり返しておいたりと、さらなる被害が起きないようにしたり、乾きやすい状況にして待つ
8、丸一日くらい待った後、電源を入れてみて症状しだいでどうするか決める
9、多分、普通に起動したとしてもどうなるかわからないので、バックアップを最初にとったほうがいいと思う


それから余談。普通はコーヒーをかけたら壊れると覚悟したほうがいいらしいです。水ならなんとかなるかもって感じらしい。そして、今回かけてしまったのはブラックコーヒーなので、普通のコーヒーよりはましで水よりは危険。ただコーヒーをかけてしまった時の対処で蒸留水で洗うというのもあるらしい。しかし、蒸留水がそう都合よく手元にある人もいないと思う。ブラックコーヒーだったのでたとえ水道水でも洗ったほうがよかったのか?水道水は塩素とか入ってるしだめなのか?不純物などでどのくらい電気通しやすいかの話なのかなぁ。いろいろ謎です。何よりかけた量のような問題も気がするし。