文学部唯野教授のサブ・テキスト

文学部唯野教授のサブ・テキスト

文学部唯野教授のサブ・テキスト

なんとなく筒井康隆が読みたい気分だった。本編も読んだはずなのに全然記憶がない。ポスト構造化主義とかなかなかおもしろい内容のようなのでそれも読み直したい気分。
文学部唯野教授に100の質問とインタビューとポスト構造主義による「一杯のかけそば」の分析の3部構成。
質問は筒井の立場とは別のようで質問の答えの作家は実在なんだろうか?でも、ちゃかしているところなだは筒井っぽい感じがする。インタビューはこの文学部唯野教授を書いたきっかけや続編についての話。続編は書く予定はないようだけど、フェミニズム殺人事件はつながりがあるのようなので、読んでみたい感じはある。一杯のかけそばの分析は、意味のわからないところやこじつけを感じて気にくわない部分もあったけどおもしろかった。読者の読む上での約束事や視点の移動とかはおもしろかった。行動分析で性に結び付けていたのはちょっと嫌。作者はそういうものを全部意識したうえで書いているのかなぁ。結局ポスト構造化主義がなんなのか分からない。