医者にウツは治せない

医者にウツは治せない (光文社新書)

医者にウツは治せない (光文社新書)

純粋な鬱でなければ、薬はほとんど効かない。それでも、精神科医に対して患者が多すぎるので診療時間を短くして薬だけ与えてしまうことも多い。そういう方法でお金を稼いでいる悪い医者もいる。薬は治療できるくらいの興奮を抑えるくらいの量にするべきだ。
薬以外で効果のある方法がある。ソフトボール療法というのがある。患者とスタッフが一緒にソフトボールをするだけ。でも、このスポーツには、集団の中での帰属意識や、相手を思いやって投げるキャッチボールでのコミュニケーション能力を養うとか、勝ち負けにこだわった結果喜んだり悔しんだり情感の発散になる。
他には、内観法というのがある。仏教からでてきた発想で、ようは自分を見つめなおすこと。してもらったこと、してあげたこと、人に迷惑をかけたことをひたすら思い出す。時には何日も食事を抜いたりしてまでやる。そうすると、いろんな人に感謝の気持ちがめばえ世界が変わって見えるようになったりもする。しかし、基本的に人にしてあげたことは浮かばない人が多く、してもらったことや迷惑をかけたことばかり思い出すことにより、自己嫌悪や反省的な気持ちを余計に強く持って、前よりも症状が悪くなってしまう人もいる。
なんだか幽体離脱チャネリングや呼吸法まで出てきて、心理学から超心理学みたくなってきた。でも、そういう方法からのアプローチもあるということ。