父親を捨ててでも、あなたと結婚するわ

自分の姿が見えないので分からないけれど、多分中学3年生。
中学校の行事でクラスで海に行った帰りのバスの中。僕は1番後ろの席の窓側に座っていた。その隣には彼女の真琴(仮名)がいる。夢の設定上は自分たちの年齢は中学3年生なのだけど、真琴は髪が長いころなので小学校の時のような感じ。
どういう話の流れか分からないけれど、真琴は「あなたのことが大好きよ。死んでしまいそうなくらい好き。だから、このままずっと一緒にいようね。ね、いい?」とせまってきた。え、これはどういう状況だろうと目を丸くして考えていると、近くの席の子達も身を乗り出してきて「どうするの?」と口々にいう。あぁ、これはいわゆるプロポーズなんだなと認識する。でも、僕らは中学3年生であるし、真琴の未来もきっといろいろあるんだろうと思って僕はためらっていた。
ためらっているうちにタイミングよくバスは到着した。海からの帰りであったはずなのに、また砂浜に到着した。みんながバスを降りて、適当に駐車場から海の方に歩いていく。僕と真琴は並んで歩いているけど、真琴はうつむいている。「僕と一緒になって大丈夫なの?後悔しない?先は長いし、未来にはまだまだきっといろんなことがあるんだよ。それでも僕と一緒にいられるの?」と僕は質問した。「あたしは後悔しても一緒にいる。一緒にいられるならどんな後悔もかまわない。何よりも2人一緒ということが大事なの。あたしは…、あたしは…」としゃくりあげ始めてしまった。その覚悟と思いを聞き、僕も2人で後悔するならそれもいいかと思って、「じゃぁ結婚しようか」とうつむいている頭をなでた。その途端、真琴はまだ涙はこぼれているけど輝かせた顔をあげて抱きついてきた。「うれしい、すごくうれしい」とぎゅーっと抱きついてくる。クラスのみんなも見ているし彼女はビキニ姿なのでちょっと困った。
僕もうれしい状態なんだけど、ちょっと恥ずかしくて立ち止まっていると、近くの海の家からおじさんが走り出てきた。「娘はやらんぞ」と怒っている。「おとうさん…」と真琴は小さい声で言った。おとうさんは頭にろうそくを2本挿していて、上半身は裸でビーチサンダルというなんともいえない格好だったが、鬼気迫るものがあった。「あたしはお父さんを捨ててでも、○○(僕のこと)と一緒にいることにしたの」と真琴も怒った。そして、なにやら真琴は呪文を唱え始めた。お父さんは体がだんだ硬直して動かなくなり、スライムみたいなた緑色に変化を始めた。そして、そこには何本かのろうそくの芯みたいなものがでてきた。そこに真琴は息をふきかけて火をつけていく。いつの間にか近くにきていた知らない魔法使いらしい大人が「あぁ、時間がかかっているね。下手するとこれでは彼女も死んでしまうよ。あとは彼女の想いの強さだけの勝負だね」と冷静にいった。「真琴…」と声を掛けると、少しだけ僕の方を見て笑顔になり、また息を吹きかけて火をつける儀式に戻った。