リーガル・ハイ 第1話

ガソリンスタンドでバイトしている坪倉という青年が洗車でまたミスをした。店長には濡れたタオルをぶつけられ、「お前はクビだ」と言われ、、ぶっ殺してやるとつぶやく坪倉。その後、店長は胸に包丁を刺されて殺されていた。警察署で坪倉は刑事に暴力もされ、包丁から指紋がでたと自白強要された。そして、判決として有罪になった。新人弁護士の黛真知子(新垣結衣)は、坪倉の弁護を担当し負けてしまった。
黛は電車で法律の判例集を読みながら参考になりそうな部分にチェックを入れていた。駅に着き老人が乗ってきたので、自分の前の席に座るようにすすめると、そこに黒いコートに黒い帽子の人がどかっと座り込み本を読んでいる。電車は発車し、老人の辛そうな態度をみた黛はコートの男性に向かって席をゆずったらどうですか?と声を掛ける。老人はいいんですよと言うが、黛はコートの男に声を掛け続ける。そこで男は中国語で返事をしてきた。なんとか説明しようとすると中国語会話の本を見せながら日本人だという。席をゆずったらどうかと再度言うと、理由を問うので体力のある若者が体力のない老人に席を譲るのがモラルだと説明した。コートの男は老人だから体力がない、若者だから体力があると断じていいのか、若者だけど心臓病の可能性の考えたかと言う。老人を見てスポーツバッグ、体つきから鍛えているといい、スポーツバッグのジムは今着いた駅にある、2分程度なら席を座るという負担をかけるよりも立っているほうがいいと判断したといい、反論はないかといやみ的に言う。むっとする黛。
黛は坪倉に面会に来ていて、まだまだこれから控訴審で無罪を獲得しましょうと励ます、だから私に任せてくださいという。坪倉は今までの人生はついてなくて、よいことも1つもない、こういう星に生まれたから諦めたほうがいいのかという。坪倉はお金をためて大学にいき、植物の県境をするという夢をあきらめないようにと励ます。
黛の所属する法律事務所では上司の三木長一郎(生瀬勝久)に国選弁護人など引き受けるからだ、君には企業法務担当、特に海外取引のエキスパートになってもらう初陣を華々しく飾ってもらおうと思っていたという。しかし、黛はこのまま弁護を続けたいという。ずるずる続けるのはよくないと上司に言われ、話は終わった。部屋をでていく黛だったが秘書の沢地君江(小池栄子)がエラベーターに同乗し、黛に三木に処分される覚悟があるなら力になってくれる人を紹介するという。その人は前までこの事務所で働いていたが、今は個人事務所を設立し、訴訟からは遠ざかっているが腕は抜群だという。
黛は地図をたより事務所を訪ねる。お待ちしておりましたと事務員の服部(里見浩太郎)が案内してくれた。事務所に入ると料理が用意してあり、ワインもそそがれた。そこにヴァイオリンの調べが流れてくる。古美門(堺雅人)がひいていた。古美門はなんと電車の黒いコートの男だった。中国語で愛している的なあいさつをしたが、黛はなんのことかわからない。黛が名刺をだす。本人がいるのに今留守だといい、続いてのチャイムでバイオリンを持ち出し庭にでた。服部が次に案内してきたのはきれいな中国人の女の人だった。中国語で愛を語り合う古美門と中国人は話をするが、黛はそこに割り込んで坪倉の話をする。そこで古美門も電車での件を思い出しいろいろいったあげく、依頼したいのなら着手金1000万、報酬2000万をもってこいと言った。自分が担当すれば絶対に勝てるので安いくらいだという。自白強要をされているのに負けることがおかしいという。正義は金で買える、これ以上何か言えば相談料として50万請求すると言い出した。誰があなたなんか頼むものですかと捨て台詞を吐きながら黛は事務所をでていった。
事務所に戻り女子トイレで黛は沢地に最低な男だったと話す。最低だが必ず勝つのが古美門先生で、毒を薬にできるかは使いようだと思わないかと沢地は言う。金の亡者に信念はないと黛は言い返す。ついでにガニマタじゃないかと聞くが、きれいなおみ足ですといってもらう。それでも古美門のことが気になり沢地にいろいろ聞き出す。法曹界の嫌われ者で、名のない三流私大をでたが司法試験を一発合格、人をくった態度。それをおもしろがり三木が採用した。刑事、民事、企業訴訟、お金になりそうな仕事をとってきて、違法寸前、時には違法そのものの手法で連戦連勝、無敗記録は今もやぶられていない。やがて三木の手にも負えなくなり、3年前に事件があり決別した。業界からも追い出された。今も三木はうらんでいるが、古美門は財界からも法外な顧問料をふんだくって今も何不自由なく遊んで暮らしている。
再度黛は古美門の事務所を3000万持って訪れる。3000万は実家の畑を売って立て替えたという。古美門は三木が自分を嫌っていることと言い出したが、黛も事務所の日和見主義にはうんざりしているといった。スーツの用意も服部によりできているというこで、古美門は出かける順を始める。
坪倉の面会に2人できた。包丁に指紋があるのは店長の家でよく鍋パーティをやっていたから。取調べではいすを足を蹴られ、恫喝などをされたが警察が口裏を合わせているようだという。古美門は坪倉に犯行時間にどこで何をしていたかを聞いた。公園の売店でコーヒーを買い植物を見ていたと。それを聞いた古美門は短い拘置所生活を楽しむといいと言い捨て部屋をでていく。
古美門の事務所に黛は、警察の捜査資料と鑑識関連資料と判例を持ってきたが、役に立たないと古美門に捨てられてしまう。古美門にどうすればいいかの指示を求めると、ポーズをつけながらいろいろと指示をだしてくれた。坪倉の美談を集める、取調べ刑事の悪評を集める、それらをマスコミに記事にさせる、人権団体をたきつけるということを実行した。そして、公園の売店に古美門と黛で訪れる。写真を見せてコーヒーを買ったことと植物観察をしていたと伝え、店員にあなたの証言で無実の青年を救える可能性がある、別居中の奥さんと子供も見に来る可能性があり、彼女たちの目にどううつるだろうかとたきつける。そこで店員もそんな人がいた気がするが、警察に記憶違いじゃないかといわれたと言った。これで決まりだと古美門は言った。
事実誤認が認められ、1審からのやり直しが決まった。古美門の事務所には刑事の悪評をしゃべっていた不良がいて、古美門からお金を受け取っていた。毎回報酬を受け取っていろいろしていたらしい。相手は若手エースの杉村検事だというと、古美門はカモにしていた検事だったと散々馬鹿にした。
法廷に入ると三木と古美門が再会し、口でやりあっていた。黛に対しても三木は拍手といいながらも怒っていた。見送り三木と沢地の顔は何かたくらんでいるようだった。
第1回公判が始まった。杉村検事には店長に罵詈雑言を浴びせられたこともあり、ぶっ殺すといったことを認めさせられた。古美門は何人かの例をだし、ぶっころすと言っても本当は殺意がないこと、本当に殺す人はぶっころすといわないことを証明した。店長はクビだというが、何日か語には必ず出勤して来いと電話をかけてきた。そんな店長に対して尊敬などの情はあったが殺意はなかった。パーティでも料理をしたので包丁に指紋があって当然だといった。
第2回公判では、刑事たちの尋問がされた。取調べ室のドアをあけ密室にしない主義らしい。しかし、坪倉はドアはしまっていたという。他の何人かの刑事はドアは開いていて物音1つしなかったと証言した。取調べをした白井警部は落としの名人ともうたわれた名刑事だったと検事がつけたした。
古美門事務所では2人が夕飯を食べていた。服部が達筆の無罪と書かれた紙を持ってきた。それを出す役目を黛にやるように古美門は命令した。
第3回公判、公園の売店の店員さいとうさんが証言に来た。残念ながら別居中の奥さんと子供は傍聴席に入れなかったようで、その勇姿はちゃんと伝えると古美門は言った。廊下では黛が無罪の紙を華麗に出す練習をしている。公判に入ると、さいとうは公園でコーヒーを買い、その後もベンチの辺りで植物を観察している坪倉を目撃したと証言した。前には覚えていないと証言した杉村に言われると、写真を見せられ思い出したと言った。古美門も余裕そうにしている。
ここで新しい証人として島村ともこという大学生がその日に公園でコーヒーを買いベンチで植物のデッサンをしていたと証言した。三木と沢地もしてやったり顔だった。その記録はブログに書いてあるということだった。店員さいとうさんに尋問が加えられ、さいとうさんもしどろもどろになる。そこで坪倉が僕がベンチにいたんだと暴れだし、公判は終わってしまった。
裁判は負けが濃厚になってしまい、杉村なんかに負ける、無敗記録が途絶える、島村ともこは元々杉村が隠し持っていた証人で、それは三木が杉村に吹き込んだもので、黛にそれに使われているんだと取り乱している。古美門は出て行ってしまった。服部がお祝いの料理を残念そうに片付ける。
三木と沢地は、古美門のうろたえぶりなどにかなり満足そうにして馬鹿にしている。
古美門は町で酒を飲み、警察署に乗り込んでいた。そこで刑事で外に連れ出されている。黛は事務所で坪倉と島村のどちらかが記憶違いをしていると考え込んでいる。服部が毎日ブログを書くのは大変だろうといったことからヒントを得て、黛はパソコンで調べ始める。警察署をでた古美門に黛が突破口を見つけたと電話をかけてきた。古美門も警察署の建物の定礎平成24年4月吉日というのを見て、突破口を見つけたと言った。
第4回公判では、黛が島村ともこに質問をした。ブログを毎日書いているが、何もない日がどうかだった。ラーメン屋が定休日のはずなのにブログを書いている、幼稚園の運動会は1週間前だったはずなど、日付の信用性が低いと言った。出来事を何日かまとめて書いたこともあり、本当に5月3日に公園でコーヒーを買ってデッサンをしていたかどうか自信がないと言った。続いて古美門の刑事たちに対する質問が始まる。物音1つしなかったというが、警察署の隣のビルの工事が行われていたはずだった。昨年の夏は省エネで窓を開けていたはずで物音1つしないのはおかしい、3人とも記憶違いというのもおかしいので警察の偽証ではないかと言った。3人が口裏を合わせた理由のために取り調べ刑事に再度証人喚問が行われた。刑事は検挙率アップのために送り込まれた、しかし成果はでておらずむしろ検挙率は悪くなっていた。周りの見る目も冷ややかになってきて、取調べの前面可視化が行われると、さらに検挙率がさがると刑事はあせったはずだ。自供をとっていた刑事は可視化前に成果をあげる必要があった。刑事は検事の制止も聞かずに、刑事の勘、目を見れば犯人だとわかると言ったことで裁判は決まってしまった。古美門は非常に満足そうな顔をした。
黛は走って裁判所をでてきたが転んで、さらに無罪の紙をさかさまにだしてしまった。持ち直して人権団体や報道陣に見せる。朝ドラのヒロインかと古美門はつっこみを入れた。古美門は杉村検事にいやみなのか、腕をあげていたねと言いに行った。そして、そこにいた三木と沢地にも使い捨てる人間を間違えたと忠告をした。黛のことだった。三木は必ず地獄に落としてやると古美門に言って去って行った。
坪倉は外で黛にお礼を言ったが、取調べの刑事が恨みがましい目で坪倉を見ていくと、「次はお前をぶっころしてやる」と言ったが、黛には冗談だと言って去って行った。本当は坪倉がやったのかもしれないと不安になっている黛に古美門は言った。「警察の証拠は不十分だから彼は無実になった、我々はただの弁護士だから真実はわからない、信じるものは自分で探せ」と。
黛は事務所に退職願をだした。古美門の方は今まで1番の得意先の顧問契約打ち切りになって落胆していた。そこに黛は挨拶にきて、古美門事務所で働くことになった。「何を信じるべきここで探したいんです」と黛は言った。給料は前の事務所の70%でそのうち25%が事務所への3000万の借金の返済にあてる、事務所に傷をつけたらすぐに解雇するということで、契約が成立した。今日は黛はもう帰ることになった。そして、黛は最初の電車の件を蒸し返し、スポーツバッグを持っていても降りない可能性、席を譲らなくても一応聞くのがモラルだと言った。古美門は反論できず合格だと言ったが、「あの場で言えればな」と憎らしく付け加えた。そして、2人とも事務所の中と外で「最悪だ」と言った。