リーガル・ハイ 第2話

西プロデュースの柊しずか(友近)の新曲「あれは恋でした」が200万枚のセールスを記録した。ある豆腐屋の夫婦はその曲を褒めていて、娘はパンクロッカーとしてライブにでかけるところだった。しかし、この曲を聴いたところ、パクられたとつぶやいた。
弁護士会館ではでは黛真知子(新垣結衣)が、古美門事務所の仕事をとるべく奮闘していた。そこでさっき相談の電話があった案件をとってきていた。
古美門事務所では、服部と古美門が通帳や明細をみて悩んでいた。経済状況が逼迫していて、削れる経費を探していた。1度も通っていないスピーツジム、免許もないのに所有している高級外車3台、上達しないバイオリンの個人レッスン、船が嫌いなのにもっているクルーザー。古美門はどれも日本経済を1人でまわしていると豪語し、どれも削れないという。給料泥棒の黛を指差し、少しは著作権など金になる訴訟をとってこいと言った。そこで今回、著作権の訴訟をとってきたとだした。
古美門事務所には、パンクの格好をした男女が依頼人としてやってきた。自爆魂というバンドのボーカルの荒川ボニータ(福田沙紀)とギターのジャンゴジャンゴ東久留米だった。葛西サトシプロデュースの「あれは恋でした」にパクられたと言い出した。
曲をきかせてもらうために自爆魂のライブにでかけ、もみくちゃにされる古美門と黛。古美門は会場から逃げ出したが、ノリノリになった黛は完全にパクリだと言った。
古美門事務所で曲を弾き語りで歌い、それを楽譜に書き出す服部。譜面に書き出すと似ているのがよくわかった。古美門は料金の話をするが、3万円なら払えるとボニータは言った。古美門は金額的に断ろうとするが、仕事をうければ古美門がファンである柊しずかにも会えるかもしれないと乗せた。古美門はそれで仕事を引き受けることを決め、着手金はなしで、報酬は損害賠償の半分をもらうという契約になった。資料作りにとりかかると、葛西サトシの顧問弁護士は三木だとわかった。
パクった曲を聞く葛西と三木。葛西は売名行為だからと相手にしたがらないが、三木は弁護士とは名ばかりのごろつきがいると戦闘態勢を見せる。三木の部下も知的財産の弁護に強い人間のリストアップなどを始めた。
古美門事務所では、黛が勉強しながらもかつでの上司の三木と戦うのに戸惑いを感じていた。それに対し古美門はどうせ三木はでてこないと言った。そこに三木法律事務所からの郵便がとどき、三木本人が弁護することに驚くことになった。
三木は葛西と打ち合わせをしている。そこに荒川ボニータ代理人として乗り込んできた古美門と黛。ここで「あれは恋でした」は荒川ボニータの「Don't look back」の盗作なので、CD販売などを差し止め、全収入の70%、金額にして1億3000万の支払いをと宣言した。三木と古美門一通り中悪く口げんかをやりあった後、では法廷でと古美門が退散した。
第1回公判。古美門は歌の世界観、歌詞をひっくり返しただけで、メロディーの一致も2つの楽譜を比較して示した。黛が歌って証明しようとしたが、黛はどの曲を歌っているのかもわからないくらいの音痴だった。三木は2つの曲を比較する関数グラフを作ってきて類似性は33%であり、盗作と認められたケースでは5割以上の類似性が見られたと言った。
古美門事務所に戻り苦戦を伝える黛であるが、自分の音痴な歌のせいということを認識していなかった。
後日、荒川ボニータ豆腐屋に作戦会議にでかける古美門と黛。スーツで弁論に来るように黛はいった。類似性の証明は不利とさとり、依拠性で押そうと古美門は言った。この曲に依拠して作ったという根拠を探すことになるが、CDを送った事実もライブを見に来たことも動画サイトなども、葛西との接点はなかった。嘘だが勝つためにCDを送ったことにする、または家族が応援で送ったことにすると言ったが、父親が乱入してきた。父親は娘が音楽をやめることを願っているらしい。
第2回公判、葛西はぜんぜん盗作に覚えがなく、あれは恋でしたは久しぶりに国民的に良い曲がかけたと語った。荒川ボニータの口頭弁論になった。遅刻して現れた上に、スーツで来てくれと頼んであったが、パンクのライブ衣装そのもので派手な化粧もばっちりだった。本名は山内はなえだった。戦闘態勢で乱暴な言葉遣いでまくしたてるはなえ。三木はいくつかの古い曲をあげてきて、同じテーマの曲はたくさんあるが盗作ではないと言った。終いには、ついてきたギタリストが突然法廷を侮辱する歌を歌いめちゃくちゃになってしまった。古美門はかなり愉快そうだった。
古美門事務所に戻ってくると2人は、傍聴席で引き語りしたこととスーツで来なかったことを黛に説教された。しかし、古美門は実はスーツではなく戦闘服で来いと実は命令したのだった。裁判官の印象が悪いというが、それも今のところだと意味有りげだった。
三木は勝ちを確信したように笑っていたが、ふと真面目な顔になり、葛西に念のための確認をしていた。柊しずかと葛西は会見をしていた。それを見た古美門は三木が仕掛けてきたと言った。
荒川ボニータはライブハウスに客が来なくなり、動画サイトにも暴言が書き込まれているのを見た。そして、実家の豆腐屋には石が投げ込まれ、中傷の紙がドアにはたくさん貼られていた。家や親に迷惑はかけられないと訴えを取り下げようとした。しかし、そこに父親が現れて実は父親も応援していたことがわかった。店のことは気にするな、やめていった仲間もためにもがんばると誓ったんじゃないかと炊きつけた。国民的美少女コンテストにCDを応募していたらしい。
古美門事務所には三木がきていた。公式に謝罪するなら和解金くらい払ってもいいと勧告するためだった。しかし、当然古美門はそれを跳ね除けた。三木の態度から勝負をあせっていることを見透かしていた。服部も小さな抵抗としていつもなら手料理のところを冷凍食品をふるまっていた。たまには手を抜くという服部の言葉に、古美門は何か思いついたようだった。
第3回公判で、古美門により葛西に尋問が行われた。3日で1曲のペースでつくっているのでそれは多すぎるので、ゴーストライターの作品を買い取り自分の作品としてだしてしまっているのではないかと言った。しかし、葛西はそんな事実はないと完全に跳ね除けた。
三木は葛西には認めてしまったほうが良かったと忠告した。この業界では当然のことだという認め方にすればよかったというが、そうもいかないのが葛西らしい。
古美門事務所には、前回も取り調べ刑事の悪評を流した若者が夕食を食べていた。今回は葛西のゴーストライターのことを調べてきていた。古美門は前回の公判でわざとゴーストライターの存在をいないと言わせていた。古美門側として味方になってくれるゴーストライターがいればいいと思ったが、若者の談では結束が固く難しいとのことだった。
古美門たちははなえの家でまた打ち合わせをしていた。ギタリストがいろいろ調べたが、間接事実として歌詞が似ていることが判明した。昔からボニータの曲が参考にされているのかと思われたが、昔は元メンバーのさっちゃんが作曲していたらしい。
さっちゃんをたずね音楽教室に行くと、元メンバーのシャルロットことさっちゃんは、葛西と三木が打ち合わせをしていた店でバイトをしていた女性だった。そして葛西のゴーストライターの1人だと判明した。音楽をやめて後も時々葛西に売り込んでいたらしい。一部採用になった曲もあり、それはどんどん増長していき、ついにはボニータの曲も盗作して売り込んでしまったのが「あれは恋でした」らしい。それを法定で証言してくれることになった。
ぱくっていた事実を知り、ボニータはさっちゃに会いに行った。さっちゃんは曲作りを教えたのに、ボニータの方が才能がありどんどんうまくなった。自分なりの方法で見返してやりたくて、曲を売っていたらしい。法廷で全部話すと再度約束した。
第4回公判では、シャルロットが来た。売り込みについて認めるといっていたのだが、法廷ではゴーストライターはやっていないと証言した。実は三木に裏から手をまわされていて、これはその作戦通りであった。それに対して古美門はスーツ姿のはなえに尋問を始めた。これもギャップの作戦のうちだという。シャルロットが法廷に立つことを簡単に承諾したことを三木の作戦だとわかっていた古美門ははなえにレコーダーを持たせて、シャルロットと会わせていた。その時の会話が法廷で流された。そして、はなえは歌が自分の子供のようで、ほかの人に奪われて別の服を着せられて世にに出されるのはとても悲しいと語った。
葛西は三木との打ち合わせで和解がいいと言った。石塚さえこ(さっちゃん)を生贄してに彼女が盗作したことにする方法もあると進言した。ゴーストは認めるべきだと行った。葛西はうなずかなかった。自分も音楽ビジネスの駒であり、葛西ブランドが地に落ちることにより、路頭に迷うスタッフがたくさんいると言った。
そして、和解の話がはなえのところに来た。それは葛西が負けを認めたことを意味する。古美門は勝つことができ5000万は賠償金をとれると言ったが、はなえは歌がかわいそうだから和解金はいらないと言った。和解金を受け取らないと和解にならないというと、それは全額寄付でいいと言った。それがパンクだとうれしそうだった。
裁判は和解で終わった。三木と古美門がまたやりあう。三木は古美門を刺し違えてでも地獄に落とす、それがおれの贖罪と意味深なことを言って去っていった。ボニータはさっちゃんとまた会い、不器用ながらもまたライブを見に来なよと誘った。古美門は事務所で悲痛な顔をしていたが、それは柊しずかと会えなかったからだった。