大きなカブトムシと体育館での劇

小学校6年生。
教室で授業を受けている。僕は窓際の1番前の席。ふと窓に目をやると50センチくらいはあろうかというカブトムシが数匹はりついていた。驚いた声をあげると、教室の全員が窓の外を見て同じように悲鳴をあげた。カブトムシたちはそのまま上の階に登って行き、上の階からも悲鳴が聞こえた。その後、授業は何事もなかったかのように続けられた。
休み時間に入り廊下に下級生が僕を訪ねてきた。話をきくと「着ぐるみの中身はお兄さんなんでしょ?」というものだった。僕はふなっしーなどのゆるキャラ仮面ライダーなどのヒーローの着ぐるみを着て、時々学校に出没していた。その下級生の言葉で教室のクラスメートにも気づかれてしまい驚かれてしまった。これからもがんばってくださいと応援を受けた。
次の時間は体育館でイベントがあるらしい。僕は体育館に向かおうと思ったが足が痛かった。机には松葉杖が立てかけてあって、あぁそういうことなのかと納得した。体育館に行くとクラスごとに床に座る。普通なら男女別れてちゃんと背の順に並ぶはずなのだけど、僕は彼女の真琴(仮名)の隣に座れた。イベントいうのは劇で学級委員長である僕は劇に出演するはずだったのだけど、松葉杖をついた状態ではとても演じられるものではなかった。代役でクラスメートの誰かが舞台にあがってくれた。しかし、今日突然やることになりなんとかなるのだろうか?
劇は始まった。5人のヒーローがなんか戦っていた。ポーズを決めたりしている。それを見ていてやっぱり松葉杖じゃ無理だよなと改めて思った。隣の真琴が手をつないできたので、恋人つなぎにした。そのうち体育館は冷房がかかりすぎていて寒くて体調が悪くなってきて、僕は後ろに寝転がってしまった。真琴も後ろに倒れて2人で頭をあずけ合って眠った。いや眠ってはいけないと思い、なんども目を眠気を振り払おうとした。真琴は横で寝息をたてている。