オカヤドカリ69日目 脱皮の経験より

脱皮を終えた2匹は元気すぎるほどに動き回っています。それに触発されたようにオレンジと人の脱ぎ捨てた殻をもらってばかりのオカヤドカリも動いています。脱皮を終えたでてきたとなれば、餌が必要です。40日くらい脱皮のために飲まず食わずでいたわけですから。とりあえず水飲み場と海水を新しくしてなみなみとそそぎました。そして餌も新しいポップコーンとサラダについていた海草とレタスを入れてあげました。それから脱皮を終えたオカヤドカリが貝殻を気にしていて、1番大きい貝殻に1度引っ越したのですが、すぐに元の貝殻に戻りました。脱皮して体が大きくなって新しい貝殻を求めているかもしれないので、とりあえず引っ越し用の貝殻群も入れ替えました。そうするとなぜか人の脱ぎ捨てた貝殻を使っていたオカヤドカリが前に入っていた貝殻に引っ越しました。貝殻の下の方が黒くなっていたので模様的に嫌になったのかもしれません。もしかすると引きずりすぎて穴があいて水が入るようになっていたのかもしれません。


さて、多分2匹の脱皮が成功したところで脱皮について少しまとめたいと思います。ただ僕の場合は成功したようですが、普通にこれ通りにやると危ない部分が多々ありそうなので、成功例の1つくらいに考えてください。
まず水槽はマリーナMというもので長さ35.9×幅22×高さ26.2で、ここにSS〜Sくらいサイズのオカヤドカリを6匹というちょっと厳しい飼い方をしています。シェルター、流木、水飲み場、海水飲み場、餌置場が設置されて正直狭いです。砂は細かいサンゴ砂を10センチくらいしいてあります。大体オカヤドカリの2倍くらいの深さです。水槽置き場は低いタンスというか台の上、直射日光などは入りません。夏だったので冷房は1日中28度でつけっぱなし。水槽内の温度は24度で安定していました。湿度は大体60%後半、それより高くなったり低くなったりした時は、プラスチックの蓋の開ける幅を変えて調節しました。網を置いて脱走を防止し、その上にプラスチックの蓋と重りのペットボトルを置いてます。
脱皮に対しての準備は全くしていませんでした。脱皮用の砂としてかなりしめらせている砂を別容器に用意して水槽内に置き、そこにオカヤドカリが潜った痕跡があった場合に容器を水槽から取り出し隔離するという方法をとる人が多いみたいです。これは脱皮直後にオカヤドカリがおいしい匂いをだして共食いされるとか、潜って脱皮中に他のオカヤドカリに邪魔をされると脱皮に失敗して死んでしまうかららしいです。隔離方法としては、潜った地点にペットボトルを切ったものをかぶせて囲いをつくるという方法もあるみたいです。ただどちらにしてもこれらはオカヤドカリが潜ったことがわかる、潜っている場所が分かるというのが前提です。
僕の場合は全然位置の把握ができませんでした。砂があまり湿っていないので潜った巣穴的な部分がすでに埋もれているのです。もっと砂をしめらせればいいのですが、湿度を考えるとこれ以上湿らせるのもどうかなと思ってしまうのです。ついでに湿らせすぎて水槽の底まで水が溜まってしまうと、脱皮中のオカヤドカリが底でおぼれ死んでしまうこともあるらしいです。水槽のふちに近いところに潜ってくれると明らかにそこに潜っていると分かるのですが、同時に数匹のオカヤドカリが潜っていることを考えるとそれらの脱皮の邪魔もできないと思い、ペットボトル隔離作戦もできませんでした。
結局脱皮に対してできたことはほぼありませんでした。ただオカヤドカリは脱皮中は砂に潜り砂に染み込んだ水分をエラから吸収して呼吸をしているということだったので、砂を今までより少し湿らせておくだけでした。湿らせておく方法は水をスポイトで必要以上にかけてみたり、霧吹きで全体的に吹きかけたりです。湿度は60%以下にしないことは最低条件です。ただこの時に海水を使うのは絶対にダメなことです。あと水の掛けすぎも多分環境変化という意味で脱皮失敗になるかもしれないので、乾いているのは良くないにしても程度を守らないとダメです。ただ僕が他の人のブログを見た砂の状態に比べるとうちに砂はかなり乾いていると思います。砂の上の方はさらさらで手にもあんまりつかないくらいです。
それでも45日くらいかけて2匹が脱皮に成功したと思われます。砂に潜っていた期間と色が若干変わったような感じと産毛がたくさんあるかもっていうくらいで証拠がありません。水槽を掃除するタイミングが来れば脱ぎ捨てた殻の残骸が少しでも発見されればと思います。6匹もせまい水槽で飼っていて、よく邪魔されずに脱皮できたなと思います。今後はもう少し対策を考えないといけないと思っています。