50メートルプールにシーサーペント

25歳くらい。
ドブ川を見ながら上流に向かって歩いていく。ドブは森の中に続いている。上流に向かっていたと思うのだけど、それはいつの間にか下流で水が溜まっている場所までついた。ドブではあるのだけど水はとてもきれいなはずなんだけど、水は絵の具の水色みたいな色をしていて全然透き通っていない。だから底も全く見えないし、深さも分からない。下流の行きついた先はコンクリートでかためられた50メートルプールくらいの大きさの場所だった。そこからさらに下水管みたいのが水の中で続いているが、ドブに沿って歩くことができるのはここまでだった。
森の中で木に背をもたせて休んでいると、50メートルプールくらいの場所に魚の背びれが見えた。かなり大きそうだった。その魚に興味がわいたので捕まえてやろうと思った。水色の水は深さはわからないけれど、精々腰までだろうという予想があったので入った。水は本当のそのくらいの深さだった。深くないとはいえ水のある場所では魚に勝てないので、なんとか水を抜いてやろうとプールで一気に水を放水するレバーやスイッチを探した。それを見つけて踏みつけると水は全部なくなった。
そこに現れたのは、シーサーペントだった。シーサーペントというといろんなものが想像されるけど、1番ベタなウミヘビの大きいような感じのものだった。巨大な太刀魚かなとも思った。銀色で長さは5メートル以上はあった。太刀魚のように平べったくはなく丸太みたいでヘビみたいな体格だった。だから体をくねらせると魚というよりも本当にヘビみたいだった。口にはギザギザした歯があり、さらにカジキのように角があり角にも細かいギザギザがついていた。他にも背びれや胸びれ、腹ビレもあり、カジキを細長くして銀色にしたような感じだった。捕まえようと思ったのだけど、角で攻撃され服はびりびりと破れ、血もあちこちから出た。さらに角の先のギザギザにはなんか特殊な毒みたいのがあるらしく、腕などがしびれるようなってきた。